自転車や電車に代わる新たな移動手段として、注目を集めている電動キックボード。
サイズがコンパクトでスマートに移動できる便利さから、若者を中心に利用が広がっていますが、
電動キックボードの正しいルールを理解しないで乗っている人を街中で多く見かけます。
正しいルールを守ってキックボードに乗っていないと、道路交通法を違反したとして次の罰則が科せられる可能性があります。
- 3年以下の懲役
- 50万円以下の罰金
当ブログ【ゆんとも】では、電動キックボードに乗って公道を走るときの正しいルールをお伝えします。
また、公道走行が可能なおすすめ電動キックボード3選も紹介!
「電動キックボードで公道を走るためには、何が必要なの?」
上記が気になる読者の方は、ぜひ当記事を参考にしてください!
電動キックボードで公道を走るときの6つのルール・条件
ここでお伝えする公道走行ルールは、一般原動機付自転車(一般原付)の車両区分に該当する電動キックボードが対象です。
道路交通法の改正により、新たに設けられた車両区分「特定小型原付」でないことに注意ください。
運転免許の保有
道路交通法における車両区分で、「原動機付自転車」もしくは、「自動車」の運転免許が必要です。
無免許運転の場合、罰則とし3年以下の懲役、または50万円以下の罰金が科せられます。(参考:警視庁HP)
ヘルメットの着用
原付区分に該当するキックボードに乗るときは、ヘルメットの着用が義務となります。
ヘルメット選びは1つ注意が必要で、一定の基準をパスしたヘルメットしか認められないこと。
JIS規格やPSCマーク、SGマークといった安全基準をクリアしたヘルメットを選びましょう。
車道の走行
原付区分に該当する電動キックボードに乗って走れる道は、車道のみです。
歩道や自転車専用レーンは走行できません。
保安基準に適合した構造及び保安装置
ブレーキやヘッドライト、バックミラーなど、保安基準に適合した構造・保安装置が必要です。
- ヘッドライト(前照灯)
- クラクション(警音器)
- ブレーキ(制動装置)
- 反射板(後部反射器)
- バックミラー(後写鏡)
- ウインカー(方向指示器)
- ブレーキランプ(制動灯)
- ナンバープレート用のランプ(番号灯)
- テールランプ(尾灯)
- スピードメーター(速度計)
上記は、原付区分のキックボードに乗るための必須の構造・保安装置。
なお、ウインカー(方向指示器)・ブレーキランプ(制動灯)・ナンバープレート用のランプ(番号灯)・テールランプ(尾灯)・スピードメーター(速度計)の5つは、最高速度20km/h未満の車両には必須装備ではありません。
ナンバープレート(標識番号標)の取り付け
道路運送車両法の車両区分に応じたナンバープレートの取り付けが必要です。
排気量50cc以下の電動キックボードの場合、ナンバープレート取得にかかる費用は0円。
自分の住んでいる市区町村役場に行って、次の必要書類を提出しましょう。
- 販売証明書
- 軽自動車税申告書兼標識交付申請書(原動機付自転車・小型特殊自動車)
- 取扱説明書
- 印鑑(シャチハタ不可)
- 本人確認書類(運転免許証、健康保険証、マイナンバーカード、パスポート)
早ければ、その日にナンバープレートが取得できます。
自賠責保険(共済)への加入
原付区分の電動キックボードに乗って公道を走るには、自賠責保険(共済)の加入が必要です。
もし、自賠責保険(共済)に加入せずに公道を走行すると、次の罰則が課せられます。
- 1年以下の懲役、または50万円以下の罰金
- 道路交通法違反の点数が6点(ただちに、免許停止処分)
- 自賠責保険(共済)の証明書を不所持:30万円以下の罰金
電動キックボード(原付区分・特定小型原動機付自転車ともに)に乗るなら、自賠責保険(共済)にかならず加入しましょう。
電動キックボードの選び方
電動キックボードを選ぶときのポイントは、次の2つです。
公道走行が可能かどうか?
電動キックボードを選ぶときにまず確認したいのは、公道走行が可能かどうか?
現在、ネットや大手量販店で手軽に電動キックボードが手に入ります。
ですが、保安基準を満たしていない商品が販売されている可能性があります。
公道走行が可能な基準を満たしているかどうか? 次の項目をかならず確認しましょう。
- ヘッドライト(前照灯)
- クラクション(警音器)
- ブレーキ(制動装置)
- テールランプ(尾灯)
- ブレーキランプ(制動灯)
- ウインカー(方向指示器)
- 反射板(後部反射器)
- ナンバープレート用のランプ(番号灯)
- スピードメーター(速度計)
- バックミラー(後写鏡)
当記事でおすすめしている電動キックボードはすべて、上記の保安基準を満たしているのでご安心ください。
購入後のメーカーサポート
購入後のメーカーサポートがしっかりしているかどうか? もたいせつなポイントです。
「電源が付かない…」
「バッテリーの持ちが悪い…」
上記のトラブルが発生したとき、修理の依頼は購入メーカーにします。
購入後のサポートをしっかり行っているメーカーであれば問題ないですが、
連絡がつながらなかったり、修理に3~4ヶ月以上の時間がかかるメーカーだと、最悪の場合、使い捨てになることも…。
電動キックボードは10万円以上する高価なものなので、購入後のサポートも確認することがたいせつです。
公道が走れるおすすめ電動キックボード3選
公道走行が可能で、メーカーサポートがしっかりしているおすすめ電動キックボードは、次の3つです。
SWALLOW「ZERO9」
1つ目のおすすめは、SWALLOW「ZERO9」。
公道走行 | 可能 | バッテリー | 48V 13Ah |
区分 | 原付1種 | タイヤサイズ | 9インチ |
最高速度 | 40km/h | サスペンション | 前・後あり |
航続距離 | 40km | 折りたたみ | ○ |
出力規格 | 600W | サドル | ✕ |
重さ | 19.6kg | メーカー保証 | 6ヶ月 |
最高時速40km、航続距離40kmと最高レベルの公道走行を持つSWALLOW「ZERO9」。
高い安全性を確保するため、プロの技術スタッフが80ヶ所以上を点検しています。
保安部品をフル装備した、組立て・点検した完成品の状態で届くのがいいですね。
SWALLOW「ZERO9」は国内で最終組み立てを行っているため、品質・安全ともにトップレベルです。
SWALLOW「ZERO9」は、こちらの記事でくわしく紹介しています。
COSWHEEL「MIRAIT」
2つ目のおすすめは、COSWHEEL「MIRAIT」。
公道走行 | 可能 | バッテリー | 10Ah |
区分 | 原付1種 | タイヤサイズ | 10インチ |
最高速度 | 約39km/h | サスペンション | 前・後あり |
航続距離 | 約30~40km | 折りたたみ | ○ |
出力規格 | 500W | サドル | ○ |
重さ | 約25kg | メーカー保証 | 1年 |
COSWHEEL「MIRAIT」は、立ち乗りと座り乗りの2WAYライドが楽しめる電動キックボード。
立ち乗り運転に疲れたとき、サドルに腰かけて座り乗り運転に変更できるところがMIRAI Tの一番の魅力です。
バッテリーが脱着可能で、自宅にバッテリーを持ち込んで充電できます。
メーカー保証は1年と、他社の6ヶ月と比べて長期対応しているところも魅力的なポイントです。
FreeMile「plus」
3つ目のおすすめは、FreeMile「plus」。
公道走行 | 可能 | バッテリー | 48V 10Ah 48V 13Ah |
区分 | 原付1種 | タイヤサイズ | 10インチ |
最高速度 | 45km/h | サスペンション | 前・後あり |
航続距離 | 10Ah:30km 13Ah:40km | 折りたたみ | ○ |
出力規格 | 500W | サドル | ○ |
重さ | 約30km | メーカー保証 | 6ヶ月 |
FreeMile「plus」の特徴は、足をしっかり固定して安定して乗れるようペダルが付いているところ。
バイクや自転車と同じように、左右おなじバランスで乗れるため、走行の安定感はバツグンにいいです。
最高速度が45km/hとパワフルなところや、バッテリーが着脱式で自宅で充電できるところも魅力になります。
道路交通法の改正により、電動キックボードのルールが大きく変わる
特定小型原動機付自転車(特定小型原付)に該当する電動キックボードは、
2023年7月1日より免許不要・ヘルメット着用は努力義務で乗れるようになります。
ルールの内容をまとめたものが、こちら。
現行 | 改正道交法 (2023年7月1日に施行) | 改正道交法 (2023年7月1日に施行) | |
---|---|---|---|
区分 | 原動機付自転車 | 特定小型原動機付自転車 | 一般原動機付自転車 |
年齢制限 | 免許に準ずる | 16歳以上 | 免許に準ずる |
免許 | 原付免許 | 不要 | 原付免許 |
ヘルメット | ○ | 努力義務 | ✕○ |
車道の 走行 | ○ | ○ | ○ |
歩道の 走行 | ✕ | (6km/h以下) | ○✕ |
自転車レーン 走行 | ✕ | ○ | ✕ |
最高速度 | 30km/h | (歩道は6km/h以下) | 20km/h30km/h |
最高速度表示灯 | 不要 | 必要 | 不要 |
自賠責保険 | ○ | ○(予定) | ○ |
ナンバープレート | ○ | ○ | ○ |
変更点をくわしく解説していきます。
年齢制限は16歳以上から
これまで年齢は免許に準じていましたが、新しい法律では16歳以上から乗れるようになります。
免許が不要に
これまでの電動キックボードは原付区分でしたが、法改正により「特定小型原付」が新たに設けられます。
「特定小型原付」に該当する電動キックボードは、免許がなくても乗れるようになります。
ヘルメット着用は努力義務
ヘルメットの着用は不要です。
ただ、ヘルメット着用が不要とはいえ、車と同じ車道を走ることを考えるとヘルメットの着用を強くおすすめします。
原付の場合、JIS規格やSGマークといったヘルメットの規格が決まっていましたが、「特定小型原付」の場合は、どんなヘルメットでもOK!
好みのデザインや機能性を持ったヘルメットを着用しましょう。
歩道の走行が可能に
時速6km以下にスピード落とせば、歩道の走行が可能になります。
ただ、歩道を走行するには、周囲に時速6km以下のスピードになっていることが伝わるよう、最高速度表示灯(緑色のランプ)の点滅が必要。
最高速度は20km/h
最高速度30km/hの原付とは違い、特定小型原付は最高速度が20km/hとなります。
歩道を走るときは、6km/h以下に落とす必要がある点は注意しましょう。
電動キックボードの法改正は、こちらの記事でくわしく紹介しているので参考にしてください。
まとめ
本記事では、電動キックボードに乗って公道を走るときの注意点や、公道走行可能のおすすめ商品を紹介しました。
2023年7月1日より、「特定小型原付」に該当する電動キックボードは、免許不要・ヘルメット不要で乗れるようになりなります。
「一般原付区分」と「特定小型原付」では、このようにルールがまったく異なります。
2つを混同している人が多いため、こちらのルールをしっかり覚えた上で、あなたにピッタリの電動キックボードに乗りましょう。
- 電動キックボードについて│警視庁
- 警察庁ウェブサイト「法律」
(令和4年4月27日 道路交通法の一部を改正する法律(令和4年法律第32号)部分)
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